マイルで旅はもっと美しくなる

30代子持ちサラリーマンが、マイルを貯めてお得に旅を楽しむブログです。2017年SFC解脱済み。2018年マリオットプラチナチャレンジ実施中。

私がANA SFC修行を行ったわけ、家族合意・説得の方法とは

 

SFCって何?

 SFCとは、ANAにおける優良顧客が申し込める年会費有料のクレジットカード、Super Flyers Cardの頭文字をとったものです。

 

 一定の要件を満たすことで、発行することができ、発行すると「選りすぐりのサービス」を「永続的」に受けることができるクレジットカードです。(ANA公式HPより言葉引用)

 選りすぐりのサービスと言われると、想像する代表的なものが、ANAのラウンジサービスや、優先チェックイン、優先搭乗ですよね。その他にも様々なメリットがあります。

 

 でもこういったメリットは、本来ANAの優良顧客(上級会員)に向けたサービスなのです。ANAの上級会員は「プレミアムメンバーサービス」といって、ブロンズ→プラチナ→ダイヤモンドの3つのカテゴリーになっていて、それぞれ直近1年間(1月から12月)の搭乗実績に応じて割り当てられます。例えば、プラチナ会員になればラウンジ利用が可能になりますし、ダイヤモンド会員になれば、ANA SUITE ラウンジも利用可能です。

 

しかし、これらはあくまで、1年間の搭乗実績に応じたサービスなので、ステータスの期限が1年間なのです。毎年飛行機にたくさん乗る出張族や、ビジネスクラスを多く使う人くらいしか、ステータスを毎年維持できません。

 

そこで出てくるのが、SFCです。SFCは先ほどもお話ししたように、クレジットカードなので、発行して、年会費を払ってさえいれば、「選りすぐりのサービス」を「永続的」に受けることが可能なのです。詳しいことは下記表をご確認いただければと思いますが、SFCを持っているだけで、ANAのプラチナ会員と同等のサービスを受けることができます。

 

(ステータス別、享受できる特典の一覧)

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ANA公式HPより確認、当方作成

 

すごいカードですね。年間何度も飛行機に乗って上級会員になっている人々と同じサービスをクレジットカード一つ持つだけで永続的に維持できるのです。

 

SFC発行の要件とは?

 そんなカードがあればすぐにでも発行したい、と思うのではないでしょうか。

しかし、SFCを発行するには、要件があります。下記ANAの公式サイトに記載がありますが、簡単に言うと誰でも申し込めるわけではなく、ANAの上級会員になった人のみ、申し込みが可能なのです。

 

 

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ANA公式HPより引用)

 

つまり、SFCの必勝法は下記のとおりです。

  • 1年間(1~12月)でANAのプラチナ会員になる
  • SFCを申し込んで永続的にANAプラチナ会員と同等のサービスを享受

 

この方程式を満たすべく、1年だけ飛行機に乗りまくることをSFC修行といいます。

 

このSFC修行をして、まずはANAプラチナ会員になるのですがANAプラチナ会員になる唯一の条件が「ANAか、ANAが加盟するスターアライアンスの航空会社の飛行機に乗って、一年間に50,000プレミアムポイント(以下PP)を貯めること(但し25,000PP以上をANA便)」です。

 

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 (ANA公式HPより引用、加筆)

 プレミアムポイント(PP)とは

 

慣れ親しんだ、「マイル」や「運賃」とかではない、突如出てきたこのPPという単位。この仕組みが若干複雑で、基本的には、高い運賃で遠くに飛ぶと沢山たまるという点でマイルと変わりはないのですが、貯まりやすい区間、貯まりにくい区間というのがあります。

 

詳細は省きますが、とんでもないお金持ちや、出張族で会社がお金を出してくれる、あるいは、とにかくいっぱいお金払ってでも早く貯めたいという人は別ですが、基本的にはこのPPをいかに効率的に安く貯めるか、がSFC修行を進めるに当たっては重要なので、これを図るために、「PP単価(運賃÷PP)」という概念が大事になってきます。

 

例えば、羽田から沖縄に行く場合、

普通運賃ですと45,800円で2,368PP貯めることが可能です。PP単価は19.34となります。

一方旅割75の場合、極端な例ですが、最も安ければ8,890円で1,476PPでPP単価は6.02となります。

 

また、行き先によってもPP単価には幅があり、大阪などのビジネス路線の場合、割引運賃でも値崩れしにくいので、PP単価が悪くなる傾向にあります。

 

このように50,000PP貯めるためにどういう修行を行うか、この計画を立てるのが、修行僧の楽しみの一つでもあるのですが、そのあたりのお話はまた後日。

  

なぜ私がSFC修行をしたのか

 

では私がなぜ、SFC修行をすることにしたか。

もちろん、お正月に実家に帰省するときや、海外旅行に行くときにラウンジを堪能したり、手荷物にプライオリティタグが付いて、先行して出てくることなどもメリットでしたが、

SFC特典の中でも最も魅力的に感じたのは、特典航空券の枠の優待です。

 

ANAの上級会員(含むSFC)には、一般の会員と比較して特典航空券の枠が優遇されていて、複数人での特典航空券の取りやすさが一般会員とは全然違うのです。

特にビジネスやファーストクラスは解放枠がそもそも1便当たり4枠程度なので、人気路線でのビジネスクラスの3枠確保は上級会員でなければなかなか厳しい現実があります。

 

陸マイラー活動をしてマイルを一生懸命貯めても、家族3人の特典航空券が取れなければ、マイルを貯める意味がない。

 

ということで、私はSFC修行を敢行することにしました。

  

家族の同意について

 

やろう!と決めたものの、SFCを取得するには先ほど述べたように50,000PPを貯めなければいけません。そのためには、当然何日か家を空けることにもなるし、いくらPP単価を安くしたところで、それなりのお金がかかってきます。

一般的にPP単価は10を切れば優秀といわれていますので、50万円以内で修行を行うことになりますが、どんなに安く行けても30万以上はかかります。

(ちなみに私の場合は、家族旅行や結婚式等を混ぜてしまったため、51万円(スカイコイン代替分含む)かかりました。)

 

約50万円を払い、かつ、仕事を休んだり、家族の時間を使ってまで修行に行くわけですので、家族から後押ししてもらわなくてはなりません。

 

一部には家族に内緒で修行をして解脱するマイラーもいるようですが、今回はこの家族同意について私がどのようにして同意をとってきたかをお話ししたいと思います。

 

私の家族同意への道のりは長期計画でした。

時系列でお話ししたいと思います。

 

2015年陸マイラー活動を始めた私は、ほどなくして、SFCの存在を知ります。当時は何より、上級会員へのあこがれや、ラウンジに入れること、にSFCのメリットを感じていました。いつかは絶対取ってやろう、会社の出張で遠く行ったときにでも絡めるかなぁ、等と思っていましたが、いずれ修行する時が来る、と決めていました。

 

順調に陸マイル活動を続けていたので、2015年後半には10万マイル以上貯めることができ、家族3人(当時は子供はぎりぎり席不要)でシンガポールビジネスクラスで行くことができました。当時僕の妻はビジネスクラスなど乗ったこともなく、上級会員の存在すら知りませんでした。

 

旅行当日、空港には3時間以上前につくように計算をしていきました。ビジネスクラスカウンターでのチェックインし、ANAラウンジを満喫、優先搭乗、この行動一つ一つに対し、「エコノミークラスのチケットでも上級会員になればビジネスクラスの客と同じ扱いを受けられる、そして、そのために修行をしている人もたくさんいる」ということを、妻に伝えました。

 

妻も上級会員の制度について、身をもって体験し、少し上級会員になりたいと思ったようでした。

 

同年(2016)秋、今度はエコノミークラスの格安航空券を購入し、ヨーロッパに行きました。子連れ、エコノミークラス、乗り継ぎあり、南回りのヨーロッパ、この4重苦を私たちは経験することになり、非常につらい思いをしました。

 

ここでこんな会話をした記憶があります。

妻「ラウンジは使えないの?子連れだし、ラウンジが使えないと、乗り継ぎがきついね」

 

私「ANAのマイル貯めてるから、出張とかある年にタイミング合わせて、SFC修行をしよう。」

 

妻「お金かかるでしょ?出張ある時にしよう。」

 

私はこの時、“お金”という問題を除いては、解決したように感じました。

 

2016年末再びマイルが貯まりだしてきたので、今度はシドニーに特典ビジネスの発券をもくろみました。旅行タイミングでは子供も3歳になり、ビジネス3席の確保が必要となりました。

この時には既に上級会員に対する特典航空券の枠の開放の件は把握していましたが、いざシドニー便を検索するとなかなか空席は出てきません。

しかしシドニーに行きたい気持ちは高まっていため、私は妻に相談しました。

 

私「子供が3歳になり、特典航空券も3席必要になった。ただ、一般会員では3席の確保はなかなか難しい。今回は日付をかなり先送りすれば確保ができるかもしれないが、今後のマイルの使い道を考えると、毎回のこのロスは大きい、早めに修行をして、しまった方が後々のためだと思う。

だから、今回シドニーに行くタイミングで、2席特典ビジネスを確保し、1席はプレエコで自腹支払いとして、OKA-SYDで修行をしたい。これで2万PP以上貯めることができ、ほぼ半分修行が終わる。」

 

妻「OK。ただし家計の負担を抑えるべく、マイルを一部スカイコインに変えて修行をしてください。」

 

私「やったーーーーー」

そして2017年半年間かけて修行をしました。家計の負担を抑えるべく、10万マイルを16万スカイコインに変えて修行をしました。

 

ここで大事だったのは、以下の3点だったと思います。

  • 早い段階で、妻にマイルのうまみ、上級会員のうまみを実感してもらった。
  • 今後の特典航空券確保の難しさを理解していただき、早めにやった方が良いことを理解してもらった。
  • 家族旅行で修行を絡め、ほぼ1/2の修行を終わらせることで、家族の時間への影響を回避した。

 

結果的に妻と子供分の特典航空券のマイルや、スカイコイン捻出のマイルによって、マイル自体はかなり減少してしまいましたが、上記3点を意識したことで、上級会員という得難いものを得られたのだと思います。

 

まとめ(自分が修行してみて)

 

SFC修行は陸マイラーにとって非常に重要なイベントの一つです。そして、ルートを探すこと、更には実際の修行自体もとても楽しいことだと思っています。

しかし、いつ修行をやるか、は大事ですが、何より家族の同意の下でやることが大切です。

 

家族は飛行機よりも大切なかけがえのない存在です。

 

内緒で修行して、家庭崩壊や、強引に修行して家事育児の負担を妻に押し付けることがないように、趣味に走りすぎないように、注意しながら修行をすべきだと思いました。